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香取神宮と言えば千葉県内の神社の中では最も古い部類に入り(というか言い伝え通りなら日本でも最古の部類・・)、そして歴史的にも重要な役割を果たした時期があると言われている神社です。 古いというといつ創建なのか?なのですが神武天皇まで言ってしまいます・・。 なので不明というところでしょう。それでも文献に出てくる中でも8世紀の初頭に書かれたと言われる風土記にそれらしき「香取神子之社」として分祠の記載があるようで、古いんです。 ま、奈良時代という事なので、朝廷の力を東国に広めようとはしたものの、まだまだその力はそれほど大きく影響を及ぼしていなかったのでは無いか?と思われます。 香取神宮は実は海の近くに建っていました。 昔の利根川は江戸湾に流れ込んでいました。江戸時代の東遷事業によって流れを変えられ今の利根川となったのですが、その前は現在の犬吠埼の辺りに流れ込んでいる川は鬼怒川などでした。ただ大きな流れというよりも海、香取海や香取浦と言われる内海だったのです。内海は縄文海進から続く海水の流入がまだ引いていない状況で現在とは海抜の高さも違うという事だと思います。その大きさは現在の霞ヶ浦や印旛沼などを含むものでとても広大な内海でした。 水の豊富なこの地域は昔は水上交通による独自の文化圏が存在していたと言われ、縄文時代の丸木舟も多数出土しています。人々が遥か昔から、この地に住み、海の幸、山の幸、川の幸の恩恵を受けていたのだろうと思われるのです。 そして水上交通というのは当時の交易に置いてはとても便利なものであったと思われ、きっと多くの交流もされていたのだろうなと思います。 香取神宮は鹿島神宮とよく組で言われるのですが その一つの要因として香取海を挟んだ神様という事が言えます。香取神宮と同じように鹿島神宮の建つ場所も海の近くだったのですね。 大きな内海を渡るのに危険はつきものだったと思われ、神宮として社が建つ前から民間信仰の神様がその地にあったのでは無いかな? そう思えてなりません。 香取神宮の本殿の裏手には小さなお茶屋さんがあるのですが、そこの屋上に登りますと遠く利根川が臨めます。 ここに立って利根川の方を見ていると数千年前はこの目の前まで広大な入り江があり遥かに続く香取海、そんな景色が見えて来るようで気持だけは一気に縄文時代へタイムトラベルです。 香取神宮は何度となく結婚式の撮影でお伺いさせていただいているのですが さすがに古い神社だけあって、とても緑が豊で、それだけでも何だか有り難い気持にさせてくれます。 最近社殿の屋根などを改修され、とても奇麗な茅葺きの屋根になったのですが この写真はそれ以前の屋根の様子です。 茅葺きの屋根の上に草が生えています。 僕は何となく優しさを感じました。
by furusatodiscovery
| 2015-06-03 19:58
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